私は食事療法と聞いたとき、これからは好きな物も食べられなくなると思いこみ、人生の楽しみが減ったと落ち込みました。同じように悲観的になった方も多かったのではないでしょうか? どうやら減塩を主とする高血圧の食事療法と勘違いされやすいらしく、味付けや食事制限を連想してしまう人が多いようです。
たしかに濃すぎる味付けは直さなければなりませんが、糖尿病の食事療法は「カロリー制限」と「栄養バランス」が原則となります。カロリー制限と言っても極端に抑えるのではなく、標準体重を目安とした適正な1日の総カロリーを守るだけです。
身長(m)×身長(m)×22=標準体重
例)身長1.7mなら、1.7×1.7×22=約64kg
これに年齢や筋力・体脂肪率を考慮した上で、基礎代謝基準値と活動強度を掛け算した数値が1日の総カロリーになります。基礎代謝基準値は30~49歳なら22.3で50~69歳なら21.5となり、活動強度は1日の運動量によって1.3から1.9までです。
標準体重×基礎代謝基準値×活動強度=1日の必要カロリー(kcal)
例)身長1.7mでデスクワークが多い30代なら、約64kg×22.3×1.5=約2100kカロリー
約2100kカロリーなら思っていたより食べられるように見えますが、栄養バランスにも気を配らなければなりません。缶コーヒーやジュース類、菓子類は控えるという事も必要です。
毎日の楽しみが、おやつを食べながら清涼飲料を飲んで大好きなスポーツ観戦をすることだった私にはガマンの日々です。
栄養は、日本糖尿病学会の「食品交換表」を元に、6グループに分けられた基礎食品をバランス良く摂取するのが良いようです。長年この食事療法を続けている人なら、食事を見ただけで食品グループとカロリーが解るようになるという話もあるほどです。
食事療法は体重や血糖値が落ちてきたら終わるわけではありませんから、無理なく続けていける内容や方法を探していくことが最も重要なのかもしれません。
食事療法では、糖質制限食という糖質(精製糖質)を控えた食事法があります。糖質となるパン類や白米、麺類、菓子類、牛乳、果汁、オリーブオイルなどを控え、血糖値をコントロールするという食事法です。
一方で、魚や肉、豆腐、お茶類、野菜、海藻、ナッツ類は適量であれば摂取しても良いとされています。マヨネーズ、焼酎やウイスキーなどの蒸留酒もOKなようです。
しかし、栄養面から糖質制限食には批判的な意見もあります。パンや白米がダメとなると主食にも困ってしまいますから、一切食べないような過度に制限するのではなく、目安程度に捉えておくと良いかもしれませんね。